加寿美庵 谷津店長の【そばのうんちく話】の第四話です。
つなぎと割り粉

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麺食文化の伝承と創造を目指して  


●●つなぎと割り粉●●

●つなぎの役割
「つなぎ」には次の3つの役割があります。

1.麺が打ちやすくなる
 つなぎを用いてこねることでそば粉が本来もつ粘ばりに加え、 さらに粘りを引き出すこ
 とが出来て、手打ちの作業がしやすくなります。
2.麺をきれにくくする
 そば粉は水回し(粉の一粒一粒に水を均等に行き渡らせる作業)を十分に行い、よくこ
 ねることで粘りが出るので、そば粉だけでも麺として つなげることは可能です。 ただ、
 そばのつなげる力である役割をする「たんぱく質」は水に溶けやすいので、 麺にした始
 めのうちはよいの ですが、時間がたつと麺が切れやすくなります。
3.麺がのびるのを防ぐ
 そば粉はその性質上粘りを持っていますが、小麦粉等のつなぎを使うことで、 より強い
 粘弾性を持つため、麺がのびる(シャキっとした 歯ごたえがなくなり グニャっとした感に
 なる)のを防ぎます。




●つなぎの素材
つなぎは店や地方によって、「蓬(よもぎ)」、「山芋」、「卵」「海藻」「やまごぼうの葉」「蓮根」等が用いられますが、一般的には小麦粉が用いられます。

●割り粉
つなぎに用いられる小麦粉のことを「割り粉」といいます。小麦粉に水を加えると、たんぱく質がグルテンという強い粘りがある成分を形成します。 そしてこの粘りを「つなぎ」として利用します。ちなみに、つなぎに小麦粉を混ぜるようになったのは、元禄末頃ではないかと 言われており、それまではずっと「生そば(100%そば粉)」だったとようです。
●割り粉と食感
小麦粉にはたんぱく質の含有量の違いにより「強力粉」、「中力粉」、「薄力粉」 に大きく分けられます。本来の役割である、粘りを出すことを重視するならば たんぱく質の含有量が多い「強力粉」を選ぶべきですが、そばの食感を考えると 「中力粉」くらいのたんぱく質が含有量で、グルテンもほどよく、でんぷんの粘りが強いものが望ましいようです。これらが歯ぎれや口あたりの良さになります。割り粉の割合はそばの種類によって違いますが、2〜3割が適当だと言われています。

●混合粉
そば粉と割り粉である小麦粉を製粉会社であらかじめ混合し製品にしたものです。機械によって混合しているため、均一に混合されているという長所がありますが、 割り粉の種類は限定されてしまいます。


 東京高尾の里 加寿美庵
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